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“あと2駅なので”

 久しぶりに地下鉄に乗った時のことです。
 その日の私は大きめの荷物を2つ持ち、フェリーに2時間、バスに6時間とい
 う長旅の帰りでした。乗り物に弱い私はフェリーが一番苦手で、運の悪いこ
 とにその日は波が高く大揺れでした。なので、もちろん船酔いは避けられず、
 船を降りたときにはボロボロでした。(その後のバスはなんとか酔わずに札
 幌へと辿り着けましたが。。)

 そんな事情もあり、地下鉄ではたった10分の乗車でも絶対に座りたい!する
 と今度は運良く、帰宅ラッシュにもかかわらず座ることができました。降車
 まであと半分となったとき、私の目の前に一人のおばあちゃんが。つり革に
 やっと手が届く感じで立っており、明らかにつらそうでした。できれば今日
 は座っていたい。でも誰も立つ気配がありません。よし、あと2駅だし、譲ろ
 う!と決心し、「あと2駅なので。どうぞ。」と声をかけ立ちました。うれし
 そうに座ってもらえてひと安心。

 ですが、”あと2駅なので”というこの言葉。よく考えると不要な言葉だった
 のかもしれません。人によっては嫌味に聞こえるかもしれない。”どうぞ”と
 だけで良かったのかも・・・と、色々と考えているうちに地下鉄は降車駅に到
 着。まだまだ修業が足りないな、これからは気をつけよう。と思いつつ家へと
 向かったのでした。

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