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北海道R住宅

Contents

「北海道R住宅」について

 従来のリフォームとは異なり、既存住宅(中古住宅)を長期使用できるよう、省エネ、耐震、バリアフリーなどの厳しい基準に基づいてリフォームされた高性能再生住宅のことです。
 その厳しい基準を支えるのは3つの柱。1つ目は、〈北海道住宅検査人〉による住宅検査。この検査人は木造戸建て住宅の性能や改修に必要な専門知識を持ち、豊富な実務経験と、指定登録講習を受けていることが条件で、施工業者とは異なる第三者の建築士です。中立の立場から既存住宅の劣化や不具合などを目視と検査機器によって検査し、改修アドバイスを行います。2つ目は北方型住宅の設計・施工に特化した専門技術者〈BIS〉〈BIS─E〉によって、断熱・気密など北海道の気候風土に合わせた高度な性能向上リフォームを行うこと。3つ目は〈北海道住宅履歴システム〉によって、既存住宅の現況からリフォームの内容、施工状況まで記録・保管できること。これによりその住宅がどのような履歴をたどったのかというラベリングシートとカルテが作られ、将来的な改修計画や売買の際の品質提示資料として大きな力を発揮します。

北海道R住宅の実績

 平成25年度には北海道R住宅事業者ネットワークが提案応募した国土交通省の補助事業3つすべてが採択され、中でも「住宅・建築物省エネ改修等推進事業」では最大193戸の住宅への補助金枠を獲得。これまでも国交省の「長期優良住宅先導的モデル事業」や「長期優良住宅先導事業」の採択を受けており、平成25年3月末時点での累計実績は500戸超にのぼります。また平成26年度の「長期優良住宅化リフォーム推進事業[提案型]」においても、北海道R住宅が補助金上限100万円で採択が決定するなど、年々その実績が全国的にも認められています。

ニュータウンに住むメリット

 地方自治体や都市再生機構やディベロッパーにより計画的につくられた造成宅地はニュータウン(対象住宅地)と呼ばれ、高度経済成長期にはあちこちで開発が進みました。公園が多く緑豊かな環境で、道路や交通機関、学校や医療施設が整備され、住環境が整っているのが最大のメリットです。しかし昭和40年代後半に建設のピークを迎えた住宅は現在、老朽化が進み、少子高齢化により次代に受け継がれず空き家が急増しています。
 その一方で一軒家を持ちたいと願う子育て世代にとって、緑比率が高く、学校や病院などが近くにあり、道路やバスの便もよいニュータウンは理想の住環境です。その需要と供給の溝を埋めるべく、現在空洞化したニュータウンのリニューアルが推進されています。
 課題となっているのはまず老朽化した既存住宅の改修。北海道R住宅として耐震や断熱・気密などの性能を向上させ、間取りも使いやすくリフォームすること。そして、従来の家族構成から大きく変わった現代の多様化する生活スタイルに合わせ、共働きや介護同居などにも適応すべく、保育園や学校、高齢者のケア施設やコミュニティ拠点の設置など、より子育て世代や高齢者が暮らしやすい住環境に整えていくことが大事です。
 従来の利便性や緑豊かな環境をそのまま生かし、既存住宅を改修することで快適な住宅環境を整えることにより、新たな住民が参入してコミュニティができ、子どもから高齢者まで幅広い世代が暮らしやすいニュータウンへと生まれ変わることが期待されています。
 地域の過疎化や住宅不足を解消し、次代を担う子どもたちや子育て世代、高齢者などにやさしいニュータウンの再生は、これからの社会を支える重要な存在となることでしょう。

北広島団地に住む戸建て住宅所有者へのアンケート調査

北海道R住宅事業者ネットワークでは、2014年1月の札幌市厚別区青葉地区・もみじ台地区のアンケート調査に続き、現在北広島団地に住む戸建て住宅所有者へのアンケート調査を実施しました。アンケート結果の一部を抜粋し掲載します。この結果から、ニュータウンでの生活の満足度がわかる一方で、今後より多くの既存住宅(中古住宅)が市場に出回ることが予想されます。
■調査対象:北広島市北広島団地(戸建て住宅)
■配布期間:平成26年8月25日(月)〜27日(水)
■調査方法:調査員による戸別配布。郵送回収
■配布数:4,200通
■回収数・回収率:1,124票/26.8%
【1】回答者(世帯主)の年齢
65歳以上が約7割(68%)を占める(75歳以上が30%、65〜74歳が38%)。60〜64歳が12%。60歳未満は2割弱(17%)にとどまる。
【2】今の場所・住宅に住み続ける希望
「何らかの形で今の場所・住宅に住み続けたい」が73%を占め、現在の場所からの転居は考えていない人が多いが、「別の場所に引っ越ししたい」が14%(155世帯)の回答。「特に考えていない」が11%。
【3】引っ越しの希望時期(年数)
3年以内が17%、5年以内が12%、10年以内が36%、10年以上先が21%。6〜10年後に引っ越しを考えている人が最も多く、その時期において住宅の活用・対応が必要となる。
【4】別の場所に引っ越ししたい
【2】の「別の場所に引っ越ししたい」の回答者(155世帯)の引っ越しの希望先として、「JR・地下鉄駅に近い分譲マンション(中古含む)を購入したい」が最も多い回答で25%(39世帯)。次いで、「緊急時対応、食事サービス等のある高齢者向け賃貸住宅」19%(30世帯)。そして、「高齢者向け福祉施設」が18%(28世帯)、「公営住宅」が12%(18世帯)の回答。

別の場所に引越したいグラフ
【5】引っ越し後の自宅の扱い
「売却したい、売却予定」が約半数の46%で最も多い回答。12%台で「住宅を解体し、土地だけで売却」と「子ども・親族に住んでもらう」の回答。「まだ、具体的に考えていない」が18%の回答。

引越し後の自宅の扱い

ニュータウンの中古住宅流通

平成25年度採択 国土交通省 「住宅団地型既存住宅流通促進モデル事業」

〜既存住宅の検査が無料。リフォーム工事に国補助金上限100万円支給〜

対象地札幌市厚別区青葉町全域・もみじ台地区、
北広島市北広島団地
事業期間平成25年11月~平成28年2月15日
無料の住宅検査、相談・アドバイス◯自宅を活用(売却・賃貸化)できるか現況を知りたい方の自宅、売却または賃貸化を予定している自宅の、専門家による住宅検査
◯自宅の売却または賃貸化に関する相談(土地のみの取り扱いは除く)
※住宅検査は木造の戸建て住宅に限る
※宅建業法に基づく媒介契約に係る業務・手続き等は有料
※本事業で設定している住宅検査項目以外の検査は有料
国補助金が受けられます◯売却または賃貸化を予定している自宅(木造の戸建て住宅に限る)のリフォーム工事費一部。リフォーム工事費の1/3以内、上限100万円。
◯補助対象は北海道R住宅の性能等の要件を全て満たす木造の戸建て住宅に限る。また、左記の事業メンバーの工務店がリフォーム工事するものに限る
事業概要既存住宅地において空き家等の流通を促進し、地域の活力維持・再生を図るため、消費者が安心してこれら住宅を取得または賃貸化できるようにするための「コーディネート等の取組」を行い、国から事業実施に要する費用(コーディネート費、既存住宅の住宅検査費、売買または賃貸化される住宅のリフォーム費一部など)が補助される。
補助額等2億300万円(平成25~27年度の3年間の採択総額)
受付・問い合わせ事務局・北海道R住宅コーディネーター/ (株)シー・アイ・エス計画研究所
TEL 011-706-1138 FAX 011-706-1137
※無料相談、国補助対象となるのは、上記事務局が受付・住宅所有者面談・事業手続き等を行った場合に限ります

本モデル事業を通して地域の調査を行ったところ、多くのお問い合わせがありました。受け継いだ住宅について悩んでいたときに本事業を知り、「こんなに素晴らしい取り組みはない」と、ご相談から具体的な自宅賃貸化を行った方もいらっしゃいます。
対象住宅地にて、自宅を活用できるか住宅検査をしてほしい方、自宅売却・賃貸化を検討の方、対象住宅地で暮らしたい方、お問い合わせください!

第31回住まいのリフォームコンクール

これは、全国から募った住宅リフォームの事例から、住まいとして優秀な事例を表彰。広く紹介することで、住宅リフォームの促進と水準向上を図るためのコンクールです。今年から消費者の安心を高めたり、まちづくりと連携するなどの工夫や仕組み等を評価する「ビジネスモデル部門」が新設され、北海道R住宅システムが提案した「既存住宅ストックの質の向上及び流通促進を図るため、地域一体で取り組む社会システム」が、企画賞を受賞しました。
第31回住まいのリフォームコンクール
北海道R住宅事業者ネットワーク
団地型空き家流通部会

■事務局・北海道R住宅コーディネーター

(株)シー・アイ・エス計画研究所
 札幌市北区北10条西3丁目13 NKエルムビル3F
 TEL 011-706-1138 FAX 011-706-1137
 http://www.hokkaido-r.jp/

■事業メンバー(団地型空き家流通部会、50音順)

(株)札都 (株)沢井建築工房 三王建設興産(株)
(株)三五工務店 (株)シー・アイ・エス計画研究所
(株)森栄建設 大平洋建業(株) 竹内建設(株)
 メデル蝦名建業(株)

■連携団体

(一社)北海道建築技術協会

■連携研究機関

(地独)北海道立総合研究機構 北方建築総合研究所

■オブザーバー

 北海道

消費者向け住まいの総合イベント
「住宅リフォームフェア2015 in札幌」
にて国補助事業の説明、無料相談を実施!
お気軽にお立ち寄りください!

■開催日程/2015年3月28日(土)・29日(日)
■開催時間/10時〜17時
■会場/アクセスサッポロ
    札幌市白石区流通センター4−3−55
■入場料/無料
■主催/(株)リフォーム産業新聞社

Replan vol.107 リフォーム特集

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