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必要なものだけを徹底チョイス!田園生活のための
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田舎の不便を逆手に取って日常の食生活から見直し 羊蹄山の美しい姿と実り豊かな田園を望むIさんの家。約2500坪という広大なミズナラ林に溶け込むように佇む住まいは、農家の古い納屋を思わせます。
「自然の中でのびのびと子育てするのが、私たち夫婦の願いでした。たまたま2年ほど前に、建築家の染谷さんの家が紹介された記事を見て、この人となら思い描いた暮らしを実現できると思い相談しました。そして、一緒に土地探しからはじめたんです」と奥さん。 |
レンガタイル敷きの土間を挟んで、収納、ダイニングテーブルを組み込んだ水まわり、ガスオーブンレンジとコールドテーブル(冷蔵庫)を横一列に配置。大型のダブルシンクを採用。深さがあるので洗い物がしやすく、下ごしらえも後片づけも楽々とか。上下には調理道具や雑貨、食器などを、使い勝手よく収納。使い込まれた道具や籠、木箱が並ぶ風景からも、奥さんが日々の暮らしを心から楽しんでいる様子がうかがえる。 |
オーブンレンジ横のステンレスの作業カウンターは、「コールドテーブル」と呼ばれる業務用冷蔵庫。200Lと単身者向けの冷蔵庫並みの容量だが、肉や魚、乳製品を摂らない Iさんの家では「十分な大きさ」。来客でビールをたくさん冷やすときには、家の裏にある湧き水の小川を利用する。 |
「パンや焼き菓子などは全部自分で焼くので、大きなオーブンはとても使いやすいんですよ。それに、コンロは熱効率が良くて火力の強いセンターバーナーなので、エネルギーの無駄がなく、炒め物がとっても美味しくできます」。周りには鍋類や調味料、スパイスを飾りながら収納。その充実ぶりからも、食に対する情熱が伝わってくる。 | 住まいの中央に位置するキッチンは、玄関から通り土間、裏口、室内各所に有機的につながっている。子どもたちが家のどこに潜んでいても、手に取るようにわかる。 |
手づくり生活の愉しさを分かち合う参加型厨房 蘭越での暮らしをのびやかに楽しむために、食生活を都会モードから田舎モードにシフトし、キッチン・プランを練ったIさん一家。そのこだわりの造作キッチンは、住まいの中心にあります。玄関と裏口を結ぶ通り土間に接して設けられたキッチンは、ダブルシンクと収納、ガスオーブンレンジとコールドテーブルを左右に配置。厨房設備は、すべてヤマゼンの業務用機器を採用しています。中でも、ハイカロリー・大容量のガスオーブンレンジは、パンや焼き菓子などを毎日のように焼く奥さんのたっての希望で取り付けたものです。 |
玄関部分は、雁木通路から続く通り土間になっている。 | 微妙に角度がついた雁木通路。羊蹄山を望む方向に窓が設けられている。 |
上:「水の間」にある風呂。 右上:キッチン脇の通り土間に置かれたクッキングストーブ 右:2階「中の間」から見る。 |
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「茶の間」と「だいどこ」、奥の「水の間」、その上部の「中の間」、さらに最上部の「天の間」まで空間が続くダイナミックな構成。 |