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.銅板葺きの屋根、塗り壁、煉瓦調ブリックタイルと、年月とともに豊かな質感を折り重ねていく素材で仕上げた。
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刻まれた「時」が味わいとなって折り重なる
光と風を楽しめる
英国風コートハウス
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転勤族で、なかなか住宅を建てるタイミングがなかったSさん。奥さんはその分、時間をかけて住まいへの夢を育んでいたようです。そうして描き上げた夢を実現できる段階になって、思いのほか大変だったのが、その夢に応えられる建築会社とめぐり合うこと。ハウスメーカーや大手会社への違和感が増す中で、何気なく電話帳で見かけた会社名に惹かれ、五蔵舎に連絡を取ったといいます。
「家づくりはコンセプトからはじまります。いろいろお話をうかがっていくうちに、外部はクラシカルな英国風、内部は落ち着きのあるカントリー調といった雰囲気を望まれていることが、よく理解できました」と五蔵舎の岩野さん。ブリックタイルとスタッコラーストの塗り壁に、銅板葺きで変化に富んだ形状の屋根というSさん宅の外観には、そのイメージが見事に結実しています。 アプローチから玄関、さらにホールまでを外壁と同じブリックタイルで仕上げ、連続性と共に重厚感を演出。玄関とリビングでは古民家に用いられていた材を使い、新しい材料でも梁や火打ちなどにはあえて削り込みを入れ、古材調に仕上げています。また、室内の壁は薩摩中霧島壁。しっとりとした質感と同時に、調湿作用という機能も備えています。 中庭を囲むように配置したリビング・ダイニングからは、四季の移ろいが感じられ、「夢以上のものが実現できて大満足」と奥さん。自然に古びてきたものの味わい、素朴な風合いが素敵なお住まいでした。 |
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古材の梁もたおやかで、心落ち着くリビング。
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ダイニング・キッチン。カウンターはトチノキ。
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リビング吹き抜けの様子。写真奥、梁の向こうには2階寝室から延びるブリッジが。
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2階寝室。 |
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玄関内部の様子。外部との連続感を意識。
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ロフトには「男の隠れ家」が。 |
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アプローチから庭を見通す。
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■建築データ
構造規模/木造・2階建て、延床面積/129.86m2(約39坪)・ロフト6.5坪 <外部仕上げ> 屋根/銅板一文字葺 外壁/スタッコラースト コテむら仕上塗・ブリックレンガタイル張 建具/玄関ドア:木製断熱ドア、窓:木製サッシ一部アルミ樹脂複合サッシ(Low-E・ペアガラス) <特徴的な内部仕上げ> 床/シベリアパイン無垢フローリング(リボスオイル塗装) 壁/薩摩中霧島塗一部ブリックレンガタイル張 天井/薩摩中霧島塗一部梁型現し <断熱仕様> 基礎/防蟻EPS(2種相当)70mm 壁/押出法ポリスチレンフォーム(3種)50mm 屋根/押出法ポリスチレンフォーム(3種)50mm+30mm ■工事期間/平成13年9月〜12月(約4ヵ月) |
前回ご紹介の家はこちらです |
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