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カラマツ打放し、 木肌が香る家
■歌登町・Kさん宅 |
木造らしい素地仕上げの心地よさ。道産カラマツPFP工法の歌登の家 木造軸組をベースに、軸間に木質素地パネルをはめ込む。「木造打放しの家」と宣伝されるメーカー住宅の先駆けであり母体となったのが、室蘭工大・鎌田紀彦助教授の考案したPFP工法。その革新性と合理性でユーザーの心をつかむ工法に、素材として北海道のカラマツを使った最新住宅の紹介です。 |
構造素地がそのまま現れる2階の様子。 |
居間から室内の全景。吹き抜けに面した2階の腰壁には、Kさんが好きな山の用具がインテリアとして飾られている。 |
2階のピクチャーウィンドー。 |
自然と山を愛する夫婦が選んだ すっぴんの心地よさが漂う住まい |
「やはり、健康な牛から良い牛乳は生産されると思います。ですから牛舎も換気までしっかり考えて、彼らの心地よい環境をと思ったんです。そうした経験から住宅の計画にあたっても、いろいろな雑誌や本を読んだりするなかで室蘭工大の鎌田助教授の考え方を知りました。正直、こういうしっかりした考えで住宅に取り組んでいる人がいることに感銘を受けました」 また、ご夫婦とも山を愛する自然愛好派ということもあって、室蘭工大・鎌田紀彦助教授が提唱しているPFP工法に大きな関心を寄せました。PFP工法は、軸組木造を基本にパネル工法を組み合わせて合理化を図るというものですが、紆余曲折を経て、現在は、ある組織が「木造打放しの家」というキャッチフレーズで事業展開しているものの元になったものです。 構造的な強さや、気密性の容易さ、合理性の高い工程などの側面ばかりでなく、インテリア的にも、軸組構造や木質がそのまま現れたパネルなど、素地がそのまま仕上げに使われた、原初的な構造の美しさが人を惹きつけてやみません。 ヨシダホームは鎌田助教授と協力してこれまでも革新的な工法にチャレンジしてきた実績もあったので、Kさんは安心して任せられたということです。「カラマツは癖の多い木ですから、ヨシダホームさんはたいへん苦労されたと思います。生きた木の家なので、これからもメンテナンスはいろいろ手が掛かると思いますが、この風合いの魅力を味わいながらの暮らしは、本当に楽しいです(笑)」と話されるKさんでした。 |
居間に隣接する和室から居間全景を見る。 |
牧歌的な環境の中に建つKさん家。シンプルな三角屋根でメンテナンスが容易な1階の壁には木を貼り、 2階部分はモルタルで仕上げ。 |
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■建築データ 構造規模/PFP木造・2階建て、延床面積/133.65m2(約40坪)、 <外部仕上げ>屋根/ガルバリウム、外壁/1階:カラ松、2階:デザインモルタル、建具/玄関ドア:木製、窓:木製、 <特徴的な内部仕上げ>床/スプルスパイン、壁・天井/珪藻土塗壁、カラ松合板、 <断熱仕様>基礎/押出発泡ポリエチレン(B3)、壁/外断熱45mm+サン100mm、屋根/サン200mm+45mm ■工事期間/平成12年6月〜10月(約4ヵ月) ■工事費用/約2,360万円 |
前回でご紹介の家はこちらです |