あなたの家は築何年?:断熱・気密編
家のトラブルはさまざま
ここでは、いままで宮下さんが見てきた
特徴的な住宅のトラブルを部位ごとにご紹介します。
壁:ヒビが断熱材にも影響
外壁の材料にかかわらず、壁のヒビやはがれなどの欠損は、外壁だけでなく、その中の下地材、さらには断熱材にまで深刻な影響を与えている場合が多いものです。
このお宅のように下地がすっかり腐食している場合などは、地震などで建物に重大な影響が出ることも少なくありません。
ヒビの原因やはがれの原因もさまざまなので、「外壁が傷んできたから塗装する」「モルタルの上にサイディングを張る」という見た目を良くする工事ではなく、見えない部分の問題を解消し、見た目もきれいにするというほうが、何倍も安心して快適に暮らせるのです。
[1]: モルタル仕上げの壁にヒビが入っています。ここだけではなく、外壁全体に亀裂や建具との間のコーキング切れなどが見られました。
[2]: モルタルをはがしてみると、下地の木材にも水が回り腐食していました。特に窓の下から縦に腐食のひどい部分があり、断熱材もカビています。ここを水が伝っていたことがわかります。
[3]: 隅柱(すみばしら)の部分も全体が腐食していました。