住宅雑誌Replan（リプラン）

「元気が出る朝日の色」とご主人が語る外観は、メープルオレンジのモルタルで塗り目を残したランダム模様。

1階は間仕切りのない
オープンスペース

将来も健康で快適に。利尻富士を望む幌延の家

　酪農業を営み、親御さんの家に同居していたＦさんでしたが、「両親も元気だし、それぞれの生活を楽しもう」と、「スープの冷めない距離」に自宅を新築することにしました。そして自然素材をふんだんに使っていることから、ヨシダホームが「いいな」と感じたＦさん。同社が手がけた住宅を見るなど、やりとりを続けるうちに、「快適性を第一に考え、電話でも情熱が伝わってくる。きっとヨシダホームならではのノウハウを生かした、いい家づくりをしてくれるだろう」と、期待と信頼感がふくらみ依頼を決めたそうです。 　「どこにいても家族の存在を感じられる家」という要望と、将来、両親と同居する可能性に配慮して、１階は間仕切りのないオープンなフラットフロアに。玄関ホールからリビングやダイニングに直結する空間は、実に開放感たっぷりです。玄関の横に、家族用の出入り口と靴箱のある小部屋を設けたため、玄関スペースはいつもすっきり。居住空間に取り込まれているのに雑然とした印象を与えません。また、真正面には大きな窓があり、天気のいい日には利尻富士を望むことができます。さらに家のほぼ中央にある階段が、圧迫感を与えない巧みなデザインで仕上げられているのも、開放感を演出する大きなポイントです。 　レッドパインやホワイトパインの無垢材を使い、壁は木ゴテで表情をつけた珪藻土塗り。素材にもこだわり、将来にわたっての家族の快適生活に配慮されたＦさん宅でした。

玄関に一歩入ると視界の広さにびっくり。正面が利尻富士を望める窓。

間仕切りのない1階。プライベートルームはすべて2階に。

階段部分はダイナミックな吹き抜けに。

階段は圧迫感を与えない透け感のあるデザイン。

ダイニングにも使いやすい造作収納がある。

キッチンの造作収納は無駄がなく便利。ダイニングの窓からはサイロが見える。

玄関から隣の小部屋へすっと入ると、そこは家族用の靴脱ぎ場。靴の収納もばっちり。

家族の手形や自ら描いた絵柄など、玄関の壁には心温まる遊びが。

■建築データ
構造規模／木造・2階建て
延床面積／174.56m²（約52坪）
＜外部仕上げ＞
屋根／長尺カラートタン
外壁／モルタルパターン仕上げ
建具／玄関ドア：木製断熱ドア、窓：木製断熱サッシ（トリプルガラス）
＜特徴的な内部仕上げ＞
床／パイン無垢フローリング
壁／珪藻土（一部ワラ入）・パイン一部シナベニヤ（腰壁）
天井／パイン羽目板
＜断熱仕様＞
基礎／押出発泡スチレン（B3）100mm（スカート断熱）
壁／高性能グラスウール24kg90mm+グラスウールボード32kg45mm
屋根／高性能グラスウール24kg240mm

■工事期間／平成14年10月〜平成15年4月（約6ヵ月）
※冬期工事中断期間含む