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セラミックレンガの質感が生きる、軒を深くした趣ある佇まい。
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古レンガがかもし出す
味わい豊かな空間
年月を経て魅力を増す
セラミックレンガの家
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函館の市街地に建つTさん宅では、室内にも古レンガを用いています。外壁は明るい黄色の新しいセラミックレンガ、室内は角がほどよく欠け落ち、色合いも深い古レンガと、それぞれの持ち味が効果的に生かされています。
何十年も使い続けたレンガ窯を解体するとき、古色を帯びたそのレンガを、家を建てる際に使おうと決めていたと話すTさん。「窯のレンガは耐火モルタルで固定していますが、比較的解体しやすい。それでも解体したり運搬する間に、角がだいぶ落ちてますがね。そこがまた、いい味を出しているでしょ。設計はアルパ工房の東海林さんにほとんど任せましたが、思っていた以上の家になりました」。 家の中心を広い土間が占めるTさん宅では、LDK、寝室、水まわり、それぞれに土間から出入りできるよう、3つの出入り口を設け、土間には玄関、通路、接客空間と多彩な機能を持たせています。そして土間から居間へと連続的に続くのが、古レンガの壁面。「レンガ部分をどのくらいの高さにするか」施主・設計者それぞれが大いに悩んだところだそうです。 セラミックレンガの高い蓄熱性や吸湿性が生かされ、室温や湿度が安定した快適な住み心地のTさん宅。耐久性が高く、フリーメンテナンスが大きな特徴の、レンガの性能と素材感に負けないよう、その他の材料には道南杉のムク材など本物の素材を厳選しています。 本物の素材だからこその味わい。Tさん宅も長い年月を経て、古レンガのようにその味わいを深めていくことでしょう。 |
古レンガに包まれるような居間。
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居間。柱、床はヒバとナラのムク材。
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土管を焼いていた窯のレンガを再利用。色合い、素材感ともに落ち着いていて、深みがある。
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天井に杉板を使った、木の香り芳しい和室。 |
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ダイニング・キッチンの様子。収納が充実している。
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テラコッタタイル、古レンガと白壁のコントラストが美しい土間。
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軒先が深い玄関ポーチ。
全体の高さを抑えた外観デザインは、函館の町並みにしっくりと馴染む。
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■建築データ
構造規模/セラミックブロック+木造・2階建て、延床面積/219.48m2(約66坪) <外部仕上げ> 屋根/ガルバリウム鋼板0.4mm(防水工法) 外壁/1F:セラミックブロック、2F:ガルバリウム鋼板角波0.4mm(ボルトレス工法) 建具/玄関ドア:ナラ断熱ドア、窓:木製サッシ一部断熱樹脂サッシ <特徴的な内部仕上げ> 床/玄関土間:テラコッタタイル、1F:ナラフローリング15mm 壁/土間・居間:古赤レンガ・アクリルエマルジョン塗装 天井/アクリルエマルジョン塗装、和室:杉板張 <断熱仕様> 床下/グラスウール敷込24kg100mm 壁/発泡ウレタン60mm 天井/ブローイング16kg200mm 屋根/合成樹脂発泡材20mm ■工事期間/平成13年10月〜平成14年3月(約6ヵ月) |
前回ご紹介の家はこちらです |
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