住宅雑誌Replan（リプラン）

　風に揺れる竹林が、時には一枚の絵のように、時には陽射しを和らげるレースのカーテンのように、リビングの窓いっぱいに広がるＹさん宅。新築にあたりＹさんご夫妻が思い描いていたのは、風通しがよく明るい家でした。
　この場所に出会った当初、南側の竹林を見て「日当たりが良くないのでは」と購入をためらったそうですが、現地を見た佐々木茂樹社長の「面白い家ができそう」の一言で購入を決めたと言います。「見た瞬間、２階にリビングがある家のイメージがすぐ浮かびました」と佐々木社長。竹林の圧迫感をなくし自然と一体化させるよう、リビングは開口を大きく設計。リビングから続くフリースペースは、将来壁を造り子ども部屋にする予定です。また、友人を招きホームパーティーを開くことが多いため、開放感も重視しました。対面キッチンからは、お子さんの様子やパーティーを楽しむ友人の姿がよく見えます。初めは不安だった竹林もゲストに好評で、今では家の自慢の一つになっています。
　「まずは、図面上を歩いて生活をイメージしてもらうことが大切」と佐々木社長が話すとおり、設計にあたってはＹさんも将来を含めた生活を想定し、多くの要望を出しました。収納の場所や大きさ、ダイニングテーブルとテレビの位置関係、家電の配線処理を考えた家具の造作など、細かな希望も職人の手で可能な限り実現。「居心地がいい家だね」というゲストの声が、Ｙさんにとって一番の褒め言葉です。