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新築事例:イチオシ住宅

細部にまで遊び心とこだわりが感じられる縦空間の妙

開放と落ち着きが共存。
適度な距離感を持つ2世帯住宅


■苫小牧市・Eさん宅
■設計/一級建築士事務所(株)アトリエカーサ 阿部 直人
■会社所在地 / 札幌市豊平区西岡3条13丁目2-8-3C  / Tel.011-206-8715
HP:http://atelier-casa.s2.weblife.me

■施工/(株)ミース建築研究所
■Tel.011-633-3040


 「最初の家は、まだ若かったこともあり、こだわりを詰め込んだ家ではありませんでした。だからこそ次は、建築家をパートナーに建てたいと決めていたんです」。Eさんご夫妻にとって2軒目のわが家。その条件として考えたのはまず、両親と程よい距離感で暮らせる2世帯住宅であること、そして、世帯をつなぐような中庭を持つコートハウスであることでした。
 玄関を入りコート1に沿って伸びる通路は陰影の美しいギャラリーのよう。ホールを中心に西側にはご両親の生活スペース、東側にはEさんご家族のLDKが配置されています。空間によって心地よい高さを検討しているため、開放感と落ち着きが共存しているのがこの住まいの特徴。阿部さんの「住宅を考えるときには時間帯を変えて何度も敷地を訪れ、どういう空間構成がいいか平面と断面を同時に考えていきます」という言葉が体感できるような、リズム感のある空間構成です。
 2階の子ども部屋や収納上部にはロフトを多く設け、互いに行き来できる仕掛けがなされています。お子さんたちが元気にあちこちから顔をだす様子は、まるで隠れ家や迷路のような楽しさ。ここにもこだわりの空間使いが感じられます。
 機能的でありながら、ディテールの美しさや住む楽しさを日々感じられる住まいに仕上がったのは、「価値観の共有を大切にする」という考え方があってこそ。希望を叶えるだけでなくプラスアルファの提案が随所に実現された住まいに、Eさんご一家の暮らしはより楽しいものになったそうです。

DATA

構造規模/木造(新在来工法)・2階建て
延床面積/239.26㎡(約72坪)
<主な外部仕上げ> 屋根/ガルバリウム鋼板、外壁/ガルバリウム鋼板 一部ホワイトアッシュ板張、建具/玄関ドア:木製断熱ドア、窓:木製サッシ・造作サッシ・樹脂サッシ
<主な内部仕上げ> 床/ブラックウォールナット・チェリー・カバ、壁/EP塗装 一部漆喰塗、天井/EP塗装
<断熱仕様 充填断熱> 基礎/押出法ポリスチレンフォーム保温板(A3)100㎜、床下/押出法ポリスチレンフォーム保温板(A3)25㎜、壁/高性能グラスウール24kg100㎜、天井/吹込ロックウール300㎜ 一部押出法ポリスチレンフォーム保温板(A3)185㎜、屋根/押出法ポリスチレンフォーム保温板(A1)20㎜ <暖房方式> 床暖房+セントラルヒーティング

平成25年10月〜平成26年5月(約7ヵ月)

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