VOL.24 03/01~03/31
1 結婚 | (5/21) | |
---|---|---|
2 子どもの入園・入学 | (8/21) | |
3 親との同居 | (3/21) | |
4 子どもの独立 | (1/21) | |
5 その他 | (4/21) |
以前、アイヌ民族のかたの住宅を取材したことがあります。
彼らは結婚が決まると、男性は周囲の山に入って木を切り出し、構造材を自ら準備。一方女性は、新居で使用する衣類を自然の素材を使って織り上げ、縫い上げるというのが生活文化だったそうです。
そして、その集落(=コタン)の共同作業で、住宅の構造を組み上げ骨組みをつくり、コタンの「茅場」から刈り取った束(地域によって差があり、茅・芦・木の皮・笹なども使用された)を使って屋根・壁を包み込んでいくのです。骨組みとこの茅の束は、木の皮などで作った太い紐で編むように造作されていくそうです。
人間の営みは、古来からそう変わらないもののようで、家づくりの機縁は、結婚や子どもの進学など社会的なシステムと一体であることがうかがい知れます。ただ、高齢化社会を反映してか、また日本の住宅寿命を短さを反映してか、子育ての終わった段階で2度目の建築機会がある、というのが現代日本の姿のようです。