住宅雑誌Replan（リプラン）

case.04│住み手の意向を叶えつつ、プロならではの新たな提案を

エコロジカルな暮らし方へと導く
住むほどに馴染む特別な場所

旭川市・Ｏさん宅　家族構成／夫婦30代、子ども1人
設計・施工／（株）藤井光雄工務店(藤井工務店)

　ウェブサイトで藤井光雄工務店を知り、「求めていた住まいと合っていたんです」と、家づくりをスタートしたOさんご夫妻。「私たちに依頼されるのはスタイルや素材使いに関心の深い方が多く、意匠的なイメージの共有はできている場合が多いです。だからこそ、そこから先の個々のライフスタイルや土地の状況にフィットした暮らしの場をつくることを特に大切にしています」と藤井さん。
　完成した時よりも時を経て住むほどに味わいの増す住まいは、天然の素材にこだわるからこそです。Oさんのお宅も少しずつ木の風合いが深まり、お気に入りの家具としっくり馴染んでいます。
　「私たちの仕事は希望を叶えた家をつくることだけではありません。住宅性能を礎として、より快適でエネルギー消費量の少ない家をつくること。そして、エコロジカルな暮らしの素晴らしさを伝えていくことも使命だと考えています」。再生可能エネルギーである薪を使用し電気や化石燃料を使わない薪ストーブは、藤井さん自身も実際に使ってその快適さを実感しているからこそ、要望がない場合でも積極的に提案しています。Oさんご夫妻も使い始めてその良さに魅了され、メイン暖房として活用。暮らし全体を提案していくという、つくり手のこだわりが現れている住宅です。

Oさんより

この家に住み始めてちょうど1年ほど。角地のゆったりとした敷地で、自分たちが思い描いていた暮らしを満喫しています。外壁や室内に取り入れてもらった土壁も、色といい雰囲気といい、遊び心があってお気に入り。開放的な空間で子どもがのびのびと遊んでいる様子をキッチンから眺めていると、改めてその良さを実感します。子どもが大きくなって2階の子ども部屋で過ごすようになっても、その様子がなんとなく1階まで伝わってくる。つながりを持たせたプランが、これからもずっと快適な暮らしを守ってくれると思います。