東松島市浜市(はまいち)の復興について

NPO 法人motherboard2011「日本の道」理事長・丸谷博男(建築家)さんから、
表題地域の復興に向けての動きが報告されました。
多くの被災自治体の現状の一端を伝えるものとして、
掲載させていただきます。(一部、お名前は伏せさせていただきました。)

「浜市の復興を考える懇談会」平成23 年7 月10 日15:00~17:30
■出席者(敬称略)
地域自治体、および地域住民代表
駒澤大学教授・西村祐子
コミュニティデザイナー・dave bochmann
東北工業大学工学部環境情報工学科教授・齋藤輝文
元ブラジル連邦政府研究所IPEN 研究員・齋藤公子
丸谷博男(建築家)
■会場  小野市民センター会議室

■3月11日の大震災で、135世帯470名の住民のうち、50名死亡、不明1名。
■5月1日に、住民決議「集団での高地移転」90名の参加。しかし、徐々に住民意識も変化している。浜市の家を住むために清掃し、手を入れ始めている住民もいる。
■市の案は県とは調整ができているが、国の方針が不明である。現行法では、復旧のみなので、高地移転の場合に、所有している既存地を買ってくれるのか、また、事業費に対して自治体負担が1/4という状態では、前に進まないので、特区を希望している。
■高齢化率36%、一人暮らし、老夫婦が多く、集団移転に参加できない可能性が大きい。人口流出がそうとう見込まれる。しかし、一時避難ということで、子供世帯や親戚の家に行っていた方で、うまくいかず戻ってくる方もある。
■農業者30世帯、漁業者10世帯。農業者は高齢化もあり営農は無理だと思う。漁業者(海苔、牡蠣)は協同化が進み始めている。
■避難所になり多くの方が救われた浜市学校の活用/グループホーム、コミュニティセンターなどへの活用
■被災したが建築は再利用できるコミュニティセンターをどうするか。
■浜市に再び住もうとしている方々の、今後の生活とコミュニティの作り方をどのようにしていくか。考えていく必要がある。

高地移転の場合に、個人所有地の一部を提供し、歩行者優先の緑豊かなコミュニティを作りませんか。住宅は、自然エネルギーを活用したエコハウスに、水処理は電気に頼らない合併浄化槽(dewats)を活用するなどして、東北のモデルコミュニティにして行きませんか。先導プロジェクトとなる場合には、自治体の補助金や、海外からの支援の可能性もあります。
■浜市の明日の姿を描くには、三つのテーマがある。一つは、既存地に再び住む方々のコミュニティ作り、もう一つは、浜市小学校やコミュニティセンターの利活用、最後に、高地移転のコミュニティ構想作りです。

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